夕食を終わってから、ぼんやりとこのドラマを見ているのだけれど。
デザイナ―渋井直人氏のアシスタント杉浦君を演じる、
岡山天音君がいいのですよ。
うちの娘によると、杉浦君はゆとり世代という設定ではないか、と
いうのです。
彼の生き方は、カジュアルで、フォーマルがダメ。
敬語が苦手だし、時々年上の人に対しても失礼なことを
言っちゃう。しかしそれは紛れもなく杉浦君の
正直な言葉でもある。
この正直なことばは結構あたっていたりする。
渋井直人氏は52歳独身の、いわゆる黄昏期にはいっているおじさん。
だから、女の子に対しても、微妙な位置にあるんだけれど、
いつも都合よく女子に利用されている感じ。
そんな渋井さんに杉浦君は、
言葉はちょっと突き刺すが、でも優しい。
渋井さんって、中目黒か代々木上原だとかに住んでいそうで、
おしゃれな自宅兼事務所を開いていて、
いつもダッフルコートに赤いチェックのマフラーをしていて、
いやらしい自我をだしてこない、おじさんで、
旨いこと現実をこなしていそうだけれど、
時々イタイ。
つまり都会的で、おしゃれで、ちょっといい感じだけれど、
どこかヌルイ、ちょろい、そしてイタイおじさんに対して、
杉浦君は
しょうがないな~という、同情でもない、でも
ほっとけないで、クッションの役割を果たしている。
だから見ている私は
ふ~っと息をつける。
実は「緊急取調室」では、ひにくれて、すさんだボクシング少年を演じる
天音君も見たけれど、この杉浦君は、
その時とはまるで違う人物を天音君は演じている。
凡人そうで、どこか凡人ではない光石研さんと
なんにでも、アメーバーのように化けちゃう岡山天音君!を
夕食後、ちょいといい紅茶を飲みながら、
ボーっとしながら、見ているのです。

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