私達の人生に光と影があるように、
自閉スペクトラム症のウ・ヨンウの人生にも光と影がある。
だから実際には自閉スペクトラム症障害の現実は、
こんな綺麗ごとではない、という人もいるだろう。
確かにそうだと思います。
しかし、言わせてもらえば、人はどんな人も、
光と陰の中を生きる。
障害がある人も、そうでない人も、
生きるとは、誰しもが、そうなのだと私は思う。
自閉スペクトラム症の女の子を
ドラマにすることは大変難しい事であったと思う。
下手をすると、クサイ社会ドラマになりかねない。
障害者がこんなに頑張っているとか、社会差別をやめようとか、或いは、
障害者ウ・ヨンウの美しいヒューマンドラマになりかねない。
多分日本だったら、そういう匂いがプンプンするドラマになりかねない。
しかしこのドラマは違う。
障害を持つことは
さまざまに、困難な事に直面せざるを得ない。しかし、それでも
ウ・ヨンウは普通に生きようとしている。
それもかなり凛々しい独立心を持って。
時にむしろ、その障害が、彼女を煌めかせている。
なぜこのドラマが、
ほかのドラマに比べて次元が高いかは、
自閉スペクトラム症のウ・ヨンウが、
障害を持つが、弱者として扱われていない事、です。
存在が丸ごと肯定されている。
介護の日々、神経が疲れ果てる中、
夜のささやかなひと時にこのドラマを見る。
極めて真っ当なウ・ヨンウに、ホッとする。
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