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◆自分の脳のローカル性を、しっかり押さえておく。

昨日、脳が個人的ローカル世界であることについてふれたので、

せっかくですから、今日は、ウ・ヨンウから少し離れて、

私達の脳がいかに個人で完結したその人のローカル世界であるか、さらにその観点からいうと、

現代の情報過多とグローバル文明志向がいかに、

脳の混乱とストレスを起こすかを、書き残しておきます。

      ○

生まれた瞬間の私達の脳が極めて個人的な遺伝子情報を初期システムにしている事は、

誰でもご存知のですね。

そしてそれからの育成の間に、私達は更に新しい情報を記憶として脳に仕込んでいきます。

しかし社会人として、広く社会に出てゆくまでは、

親、それに類する人達の保護下にあり、親、兄弟、さらに地域の、人々、学校やその他の、

かなり限られたローカルな情報しか入っていきません。

勿論学習による知識も入っていきますが、それもほとんどが抽象的なものであり、

リアリティーには欠けています。

つまり、誕生から育成期間の、極めて限定的な脳情報を持って、

私達は、社会へとデビューします。

だから世の中は、知らない事だらけであり、

その中で、さまざまに体験し、選び、自分の脳情報を統合しながら、

社会への順応を図るのです。

と言う事は、もうお分かりかと思います。

私達は、きわめてローカルな自分の脳データで、

見知らぬ世界や他人と対応しなければならないという事です。

それだけでも精一杯なのに、

現代は、

グローバルに拡大した世界と、世界経済、

さらに、世界各地の文明と文化および、世界各国の諸事情など、

私達の脳のローカル情報をはるかに超えた情報が、

国内外を超えて洪水のように押し寄せてきます。  

また、ネットという便利ではありますが、余計なことも、耳にはいり、益々混乱してしまいます。

直接には関係のない情報にも、

私達は山の様に晒されています。

テレビでは、極めて攻撃的なノイズであるCMの、

音や映像や言葉が、間断なく私達を襲ってきます。

つまり私達のローカル情報のキャパを超えて、

情報が雨あられのように降ってきている中に、

自分のローカルな脳世界は、どう対応したらいいのか。

      ○

私は、若い人達に、しっかりと自分のドメインを見極めなさいと、いいます。

※ここで言うドメインとは、自分の領域です。

自分のドメインを見極め、熟知する事。

※これは、言葉で言うのは、簡単だけど。

等身大の自分を見極めるのは、なかなか難しい。

けれど。

しっかりと、自分を客観的に突き放して、

考察して、ごらんなさい。

その上で、必要な情報を限定し、

必要な事だけ、磨きをかけていく。 

情報に磨きをかけるとは、

情報に振り回されるのではなく、

情報が更に、深く、広く、豊かな

価値になっていくように、

知恵を働かせ、という事です。

以前書いたように、自分が人生をかけてやり遂げる、

一筋の仕事を見つける事。

その為には、

自分を知り、自分のテリトリーをしっかり構築していくと良いですね。

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この記事を書いた人

作家。映画プロデューサー
書籍
「原色の女: もうひとつの『智恵子抄』」
「拝啓 宮澤賢治さま: 不安の中のあなたへ」
映画
「どこかに美しい村はないか~幻想の村遠野・児玉房子ガラス絵の世界より~」

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