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◆映画「どこかに美しい村はないか」の使命!その5、アナログ世界をブランディングする。 

始めにお断りしておきますが、

私は決して IT、A Iを否定するのではありません。むしろ

日本の I T化の遅れに苛立っています。

また私の夫田下憲雄は、50年前PCデジタル世界に注目し、

誰よりも早くそれを使った情報活用のシステムを作りました。

また、40数年前には、病院にカルテを置くと同時、

個人が自分の病歴や薬などの医療歴をデータ化した ICカードを持っことなどを言っていました。

これは未だ実現していませんが。

これからはI T、A I社会は爆進して行くでしょう。しかし 

そこには、負の側面として、人間に退化が起きる可能性があり、

私はそれを懸念しています。

それにどのように対処して行くかを、

大きなフィールドから俯瞰して映画を作り、

またこの記事を書いています。

このシリーズを、

最後まで読んで頂けると幸いです。

では、本題へ行きます。

      ○

AI科学的テクノロジーが爆進し、伝統的世界やアナログ世界が消えていくなら、

それに対抗して、

伝統世界やアナログ世界をブランディングしたらいいと思います。

長い年月の間に磨かれた、

森や山の技術、海の技術、そして

街の工場の技術、

さらには歴史の中で、人間の手で作り上げてきたさまざまな伝統技術やその文化を

産業化する。

大事なのは●産業にすると言うことです。

どうしても日本には、職人気質的なものが強く、

優れた技術や優れた知識が、

優れた個人レベルで終わってしまう傾向があります。

個人レベルやその家の中で伝授されていく傾向です。

それだとその家や個人は栄えていくかが、そこからは広がらないし、

後継者がとぎれたら、そこでおしまいです。

そうではなく、それが周囲を巻き込み、

その技術がその地域の多くの人々にアピールし、共有されて

ビジネスと広がることこそが

大事なのです。

つまり、

ひとつの産業へと

成長させてこそ、生き残り、継続されて行くのです。

産業とは、特定の個人ではなく、

こころざしある人々に共有され、

●ひとつの大きな塊として、

社会の中で、台頭し(姿を現し)

たしかな生産と供給をすることです。

ところが、

日本人は、ここが、弱いのですよ。

島国根性と言うか、どこか閉鎖的なのです。

どこかスケールが小さい。

広がることのマイナスやリスクばかり考え、

広がることのスケール観が乏しいのです。

     ○

これからA I産業が爆進するでしょう。

その反動でアナログ的なのでものがどんどん消失するなら、

それこそが、アナログ的なものの

大きなビジネスチャンスです。

アナログの価値が高まると言う事ですね。

具体的な例を挙げると、

映画「何処かに美しい村はないか」にでてくる、

自然栽培のリンゴも、郷土人形も、豆腐も、

そして稲を田植えし、手で草をとる

ばっちゃの技術も、

すべてが

ブランディングの素材となり得ます。

あとは、それらを産業までに立ち上げていく、プロデューサーと

マネージャー、そして、

それを、目先の利害に捉われず、

長期的ビジョンを持ち、

地域産業まで押し上げていく展望を持った、

政治家と応援者が揃う事。

私からみれば遠野が、素晴らしい素材の山に見えます。

それは、この間苦い思いをして来た地方都市も同じです。

地方都市にこそ、潜在的なビジネスビジョンが、山ほどあると、

私は思います。

それは、

人間がつくりあげた、ほんものの製品の文化です。

人工的ニセモノではありません。

A I文明の対極に、

歴史や伝統や、自然性を分母にした、

これまでの人間の行き様を文化に詰め込んで、

産業化させるのです。

しかし決して、閉鎖的にならず、硬直せず、しなやかに、

人間とは何かを常に根底に睨んで、

ほんもののを生産する文化です。

実は、産業化についてはうちの爺さんから話を聞きました。

まさかこんなに早く彼が壊れるとは思っていませんでしたから、

もっと話しを聞いておけばよかったと思い、残念です。

ただ、なぜ、爺さん憲雄氏が、この映画制作を応援してくれたかは、

50年も前からPCデジタル世界に注目し、熟知し、

それを使った情報活用のシステムを作り上げた彼の天才的脳が、  

もう一つの脳の働きであるアナログ的世界にある価値を、

見ていたからだと思います。

※大変恐縮ですが、天才脳とは、私がそばで彼を見ていてそう思った事であり、

その傲慢をお許しください。

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この記事を書いた人

作家。映画プロデューサー
書籍
「原色の女: もうひとつの『智恵子抄』」
「拝啓 宮澤賢治さま: 不安の中のあなたへ」
映画
「どこかに美しい村はないか~幻想の村遠野・児玉房子ガラス絵の世界より~」

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