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全体性を見渡すための脳トレーニングのガーデニング(箱庭療法)

憲雄氏が社長に就任した時、初めて私は彼からお願いをされました(笑)

蚊の鳴くような声で、

「私を支えて下さい」と。

勿論、今までどおり、家族と家庭を顧みず(笑)

会社に全力を投入する事を、 

今度は、積極的に支える(苦笑!)

そしてもうひとつ、カウンセラーとしての私の見解から、

彼が社長として、常に無意識の裡に、

会社全体を見渡せる能力を身に付けてほしいと考え、

ガーデニングを勧めました。

なぜなら、ガーデニングには、箱庭療法的効果があるからです。

箱庭療法とは、ユング心理学から生まれだ心理療法ですが、

これは一種の脳トレーニングであるとも、私は考えています。

箱庭療法は、

砂を入れた箱庭をいじくりながら、

つまり箱庭と言う小宇宙空間を俯瞰しながら、

川を作ったり、山を作ったり、

さらには木や花を植えたり、そこにオブジェを置いたり或いは、作り直したりしながら、

●自分の脳世界をケアしていきます。

箱庭をいじくりながら、

自分の心理の全体性を取り戻していく療法です。

自分の心の偏りや、歪みや、失意を直し、

更には自分の思いや希望や理想を、

描きだしていきます。

私はまずは、彼の無意識領域が

常に会社全体を見渡している事こそ、

必須条件だと思いました。

会社の社長は、経営と現場を見渡し、

さらには、お客様と、外的世界まで含めて、

常にその全体を、俯瞰し、見渡しながら、

健全で、まともな判断を要求されると、考えたからです。

それには、ガーデニングが、

擬似箱庭療法として、効果がある、と考えたからです。

だから、憲雄氏は休日は、殆ど一日中、

頭を空っぽにして、庭の手入れに没頭していました。

実は、この全体を見渡し、

経営と現場を統括していく、と言う事こそが、

社長の任務の最大の任務であろうと私は考えたのです。

彼の言葉を借りるなら、

現場と経営とが、

ぶつかり、よじれ、捻れても、

自分の身が二つに引きちぎれそうに

なりながらも、

現場も経営も、

この二つともが生きるように、

社長の自分が必死でふんばると、

言っていました。

そこに、インテージ、すなわち

「知」の会社の価値がある、と。

だから、私は、彼の退任後に、

インテージが、ホールディングスになった事を聞いて、

絶望しました。

インテージの頭(経営)と身体(現場)が、

バラバラに 

分断されてしまいました。

遂にパンドラの蓋を開けてしまったと思いました。

なぜ、私が絶望したのかを、次回から書きます。

もしかしたら、私の認識不足や勘違いもあるかもしれませんが、 

しかし、 

正直に、書きます。

愛を込めて書きます。

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この記事を書いた人

作家。映画プロデューサー
書籍
「原色の女: もうひとつの『智恵子抄』」
「拝啓 宮澤賢治さま: 不安の中のあなたへ」
映画
「どこかに美しい村はないか~幻想の村遠野・児玉房子ガラス絵の世界より~」

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