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脳の本領を発揮する6 旧い文化の中に私達のアイデンティティがある。

私達の脳世界は,私達のアイデンティティでもあります。

そのアイデンティティは

常に過去を消化しながら今を存在させています。

なんだか、

今だけを生きればいいというような本や風潮もありますが、

過去も人間が身を切り、

知恵を絞りながら積み上げたものであり、

その過去をしっかりと検証しながら今を生き,前に進む。

過去の文化や伝統の中には私達のアイデンティティとして大切なことものたくさんあります。

人間が体験で得た,

或いはその経験値の中にある、

知恵や方法や、

磨かれた感性や

美意識がなど、

そういう智の財産を大切にしてほしいのです。

特に、

日本という国がどのように

知や美について変遷してきたか。

日本人は何を編集しながら、

日々を暮らしてきたか。

日本人は、

特殊な伝統や工芸や芸能を積み上げてきました。

また、

自然に対する日本人独特の考えや思想もあります。

四季折々に,日本人は万葉の昔から、和歌を歌うという素晴らしい感性を磨いて来ました。

そういう文化が私達の見えないところで,私たちを支えているのです。

これから経済はさらに国際化するでしょうし、

科学やAIテクノロジーはどんどん進んでいくでしょう。

しかしそれらが進めば進むほど、

文化は味気なく、

殺伐とドライに渇いたものになっていくかもしれないです。

これは人間の危機でもあります。

だからこそ、

日本人の中にある、

まろやかで,優しい情感や情緒や、

沈黙や静寂を愛するその知性と美の感覚、哲学,思想を、

大切にしてほしいのです。

どんどんコード化していく人間の世界に対抗する為に、

過去の文化や伝統を昇華しながら、

高い知性と深い美意識を失わないでほしと思います。

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この記事を書いた人

作家。映画プロデューサー
書籍
「原色の女: もうひとつの『智恵子抄』」
「拝啓 宮澤賢治さま: 不安の中のあなたへ」
映画
「どこかに美しい村はないか~幻想の村遠野・児玉房子ガラス絵の世界より~」

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