MENU

エッセイその19、大谷フィーバーに浮かれて、厳しく現実と向き合わない日本人

何かおかしい。 

何か狂っている

何か鈍い。

つい二日前,ぼんやり暇つぶしに見たテレビでは、

6700円もするうな重をいつも注するスターは誰か!と

いうのをやっていた。

それが終わった後すぐのニュースでは、

飢餓状態のガザで、

海に落とされた援助の食糧を求めて殺到した市民が、

12人も溺死したと伝えていました。

私は悲しく胸が締め付けられるような思いがした。

そしてあまりにも違いすぎるガザの飢餓と、

うな重の現実とが瞬間的に私の中で対比され、

何かわからないが、その番組に

嫌悪と怒りが湧いた。

今だにそういう見せびらかしの番組に甘んじているテレビにも、

そのスターさんや、タレント達にも…。

飢餓に晒されているガザの人々と、

うな重は全くの偶然であり、

そこには何の意図も関連も,  

連続性もないのだが、

いやーな気持ちになった。

ガザの事はすぐSNSに載せたが、

たった5人のイイネがついただけであった。

何かおかしい。

     ◯

日本の社会もおかしい。

まず、これからは、

若い貧困層にとって益々暮らしが厳しくなる事は、

間違いない。

そして、もしこのまま、異常気象が続き、人口減少社会やAI社会になったら,何が起きるか。

それは火を見るより明らかです。

もう既に気象や戦争による食糧危機の問題が起こり始めている。

そんな日本の行先で、

日本の若い人々が、

希望や生きるエネルギーが乏しくなったら

この国はどうなるのか。

若い人々に生きがいや、

労働の意欲がなくなったら、

どうなるか。

何か私達は間違えていないだろうか。

現実にものすごく鈍くなっていないか。

     ◯

はっきり言います。

大谷フィーバーのことなどどうでもいいです。

しかし今、

しっかりと眼差しを向けなければならないのは、

大谷君のようなはなばなしさなんか

ちっともない、

日本の若い人々の現状です。

日本の片隅で,

ブラックや低賃金の中でも、

健気に働く青年や女性達の

頑張りです。

アルバイトで食い繋いでいる若者もいます。

そういう名も無い若い人々こそが

頑張ってくれていると私は思います。

そして日本は彼らの肩にかかっている。

だからこそ私達はもっと厳しく世の中には向き合い、

若い働く人々が生きがいを持てる社会や労働環境を、

作り直さなければならない。

それにはどうしたらいいか。

そこに成熟した人間(老人)は、

しっかり目を向けなければなりませんよ。

今の日本の若い人々の現実と現状に

しっかりと目を向けて、

この日本の社会を立て直すとしたら

今しかない。

更に私達団塊の世代はもう時間がない。

そういう厳しさにしっかりと向き合う事は

今しかないと私は考えています。」

老人だって力はあります。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

作家。映画プロデューサー
書籍
「原色の女: もうひとつの『智恵子抄』」
「拝啓 宮澤賢治さま: 不安の中のあなたへ」
映画
「どこかに美しい村はないか~幻想の村遠野・児玉房子ガラス絵の世界より~」

コメント

コメントする

目次