こんな日本を残したままじゃ死ねない、と、色々頑張ってきた。
いよいよ世界はその露骨な実相を見せてきた。
本当に上から目線で申し訳ないのですが、世界を上から鳥瞰してみると、良くも悪くも日本だけがポツンと、外れている。
お人好しの日本が、ケダモノ達の世界から、ひとり外れているのである。
上から見ると、アメリカ、ヨーロッパ、ロシア、中東、中国は、ボウボウと火がついている。そして長い時間軸で見てみると、
やがてはその火も、それらの国々を燃やし尽くして治って行くように、
私には見える。
その一方で東の外れの日本はどうなっていくのか、
目を凝らして見てみると、日本が、ほそぼそながら小さく生き残っている。日本の内政は、相変わらずスッタモンダしながらであるが、世界の隅で縮こまりながら、生き延びている。
この文をかきながら「悠久」という言葉が浮かんできた。
果たして西洋に「悠久」という言葉はあるのだろうか。
漢字だから中国にはあるのだと思うが、
日本の伝統文化の底にはこの「悠久」の風が流れている。
静かでおだやかに流れる日本の智者の時間が。
たけだけしい弱肉強食の西洋文化の中から、ひとり落ちこぼれる日本文化の世界。しかし、よく考えれば、だからこそ、日本は生き残っていく。
強欲をいやがり、静寂を愛し、慎ましく、清楚なる美を愛する日本のその伝統と歴史が、
ひっそりと日本を守ってくれると思うよ。
「悠久」という言葉を感じながら、川合玉堂先生の絵が浮かんで来た。
悠々といそがず、ながれに逆らわず、しかし、折々の四季の中で、なんともなごやかな日本のその原風景を、
失わないでほしいと私は願う。
無理かも知れないが、
そう願っている。

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