◆人間はどこへいくのか、その8、脳の中の葛藤! 

私達の脳が両生類や爬虫類、哺乳類等のプロセスを経て発達してきたことは
誰もが知っていると思います。

そして人間の脳にはその名残りである・大脳旧皮質があり、
その中に辺縁系という部位があります。

辺縁系では人間の本能的な食欲、性欲、睡眠欲を始め
喜怒哀楽、情緒などがここで起こります。

この辺縁系の中にはアーモンドの形をした偏桃体という小さな部位があり、

そこでは、感情の好き嫌い、快、不快さらに痛み不安や恐怖という

●動物としての本能の感情があるのです。ところが

この辺縁系というのが強くてヤッカイなのですよ。

私達のネガティブ感情の、自己顕示や支配欲や攻撃心や他者否定などが

ここから起きてくるのです。

もちろん辺縁系も

理性の座である前頭前野とは繋がっているのですが、それでも

ここが興奮しだすともう、理性のいう事なんか訊きゃしない!

いくら理性を働かせようとしても、ネガティブな感情が

ムクムクと頭をもたげてきます…トホホ!

皆さんも自分が自分でどうにもならない、という経験がおありでしょう!

そういう人間のネガティブ感情や攻撃や支配欲の感情を

いかに押さえるかを

●脳が解明されるず~っと以前に

キリストも釈迦も必死に考え、そして神道も考え出したのですね。

なぜか?

●人間が他者と伴に生きる為にです。

人間が人間たるためには前頭葉をいかに磨き、

理性と知性を高めるかです。

しかし残念ながら人間は今も

・辺縁系の欲求を克服できていないのが現実です。

いまだに人間社会は不毛な争いや対立を克服できない。

大きいのは戦争から、小さいのは個々人の対立に至るまで、です。

もともと人間の歴史は常にエントロピー増大の法則に抗するものでした。

つまり人間が生き伸びてゆくためには、

感情の暴走を抑え、いかに対立を乗り越え、

平和と秩序を求めるかという創造と進化の歴史でもあったのです。

だからこそ人間は、古代専制国家や奴隷制をなくし、

更には封建主義国家も革命で乗り越えて

●自由とデモクラシーという理念を獲得しました。

その理念の創造のなかに、宗教もあり、音楽もあり

そして芸術や文学や哲学で

●人間は考え続けてきたはずなのです。

つまり文化とは、人間が考え続けた知の遺産であり、

その遺産が、遺伝子でバトンされながら歴史が進み

●今の私達のアイデンティティーが成り立っているのです。

アイデンティティーとは、

・自分は何者であり、

・何を根拠に今を生きているか、ということです。

これはとても大切なことであり、これを失うと、

足をきられた凧のように人間は浮遊してしまいます。

そのアイデンティティのベースを作る為に、

人間はいつも自分の脳の動物性=辺縁系と葛藤し、

前頭葉を駆使して理念と文化を作り上げてきました

つまり

伝統や伝習を含め、良くも悪くも人間が生きてきた歴史と道筋のすべてが

人間の知的文化遺産であり、

それをどのように検証し、選択し、浄化して

次の文化へとつないでゆくかこそが、

今私達が考えければならないことなのです。

だからこそ、

いくら科学テクノノロジーの利便性や効率性や生産性や経済性が有効でも、

それが本当に人間の幸福につながるのかを

考えなくてはならないのです。

むしろ科学テクノノロジーへの裡にあってこそ、

AI科学テクノノロジー社会へと

一気に進む前に、私たちは踏みとどまり、

知性と考察を駆使して

文化と文明を総総括する必要があると、私は考えます。

それと共に人間は謙虚に頭を垂れ、

●祈りの世界を、忘れてはならないと思います。

さて次回はちょっと寄り道として、
どのように音楽が発展してきたかを、
書きます。

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この記事を書いた人

作家。映画プロデューサー
書籍
「原色の女: もうひとつの『智恵子抄』」
「拝啓 宮澤賢治さま: 不安の中のあなたへ」
映画
「どこかに美しい村はないか~幻想の村遠野・児玉房子ガラス絵の世界より~」

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