私にはFacebookでの遠野の友人たちがたくさんいる。
毎日その友人たちが載せる遠野の風景をみながら感動する。
殊に冬の空と山と田園の風景は絶品である。
先日電話でそれを遠野の佐々木悦雄さんに話したら
「炬燵でそれを見るのが一番いい!」と言われた!すみません…苦笑!
そうだ、遠野の人々は、
冬に厳しい寒さに耐えて生き延び、生きておられるのだ。
〇 〇 〇
映画「どこかに美しい村はないか」を撮影ロケの時、
能勢監督から、
「タオリさん、一番遠野らしい女の人を探してきてください。」と
言われた。
その時、すぐ頭に浮かんだが、遠野の郷土人形「附馬牛人形」で
そこには、他では見たことのない、表情のお姫様人形がいて、
そのお姫さま人形に、私は強く心を惹かれていたのを思い出した。
それは厳しい風土に耐えて生きる女(姫)の様で、
女の人形にありがちな薄笑いや媚がなく、むしろ
少し暗い表情の奥に、秘めた意志の強さを感じた。
そんな風に人形を感じたことはこれまで一度もなかった。
そして能勢監督に言われた時「遠野郷土人形民芸村」の
佐々木ヨシエさんを思い出し、
ひとりはヨシエさんでいこう、と決めた。
そしてもう一人については、
10年前、私が遠野に行き始めた頃、
遠野のメイン通りには「御酢屋」さんがあり、
珍しいなあ~と思っていた。
今回その御酢屋さんも取材したいと考えていたが、
しかし残念なことに撮影ロケの頃には、もうそのお店は廃業となっていた。
しかし思い出したのは、
もう一軒、図書館のすぐ手前にある、お豆腐屋さんで、
ここでは手作りのお豆腐を、何度か店先で食べた。
その時、女将さんに
醤油をかけて貰った豆腐がメッチャ美味しいかったのと、
その女将さんの中に、ただものではない女性性を感じた。
能勢監督は、もしかしたら若い女性をと、思っていたのかもしれませんが・・・苦笑!
いかにも東北、そして遠野を代表する女性として、
附馬牛人形を制作する佐々木ヨシエさんと、お豆腐屋さんの・・・を
推薦した。
そのお二人が仕事をする様はまさに女性のダイナミズムがあり、
それに田植えをするバッチャが加わり、
私はロケの度に、そういう女たちに見惚れたのですよ。
逞しく、朗らかで、
生活力の足が地について生きている東北、遠野女たちのそれが、
素晴らしい映像になったことは、間違いない。
そうですよね、能勢監督!!
拍手!

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