突然の訃報に、言葉がない。
作家、平松伸一郎氏が逝かれた。
誠実やその誠意が滲み出るような文章を書かれた作家であった。
戦後の世相や映画に精通されており、私と通じるものがあった。
彼の優しい精神の奥には
戦争への怒りが、鉄底のようにあったが、
しかしそれはいつも全く静かに淡々と語られた。
私はいつも思う。
中央ではなく地方にこそ、ポツンと
まるで深海に棲む魚のような逸材がおられる。
氏も、そのようであった。
饒舌な飾りなどひとつもなく綴られるその文章は、
どこか昭和のあの無頼作家の面影もあり、飄々と生きる氏そのものの姿でありました。
宮古「シネマ・デ・アエル」や釜石PI Tで「どこかに美しい村はないか」の上映にも尽力していただいた。
私の好きな愚直の青年であった。
それを伝えそこなった。
悲しいです。

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