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体当りの芸、地下芸人の世界!

知っておられる方もいると思いますが、芸人の世界では地下芸人というのがあります。

地下芸人とは、

名のある大きな劇場ではなく、

小さなライブハウスや、地下の小さな劇場で、

自分達独自の芸を演じる芸人達です。

勿論売れてはないし、 

テレビにも滅多に出ることができないアングラな芸人達です。

地下芸人の中で一般人に知られているのが「永野」で、

彼は「ゴッホよりも、ラッセンが好き」というフレーズで変な踊り?をしたりしますが、

もしかしたらテレビでご覧になったことがあるかもしれませんね。

彼らのギャラは低く、

売れてはいませんから、みんな貧乏です。

ただこのアングラでの芸は過激で尖ったものが多く、芸人としてはその本領が発揮されます。

その永野氏が太田と上田のYouTubeに呼ばれました。

永野は、始めから終わりまで、汗をタラタラ流しながら、

機関銃のように喋り続けました。

太田も上田も圧倒され、ゲラゲラと笑い続けました。

私は、この捨て身でかかってくる永野は凄いなあーと思いました。

永野にとっては、晴れのYouTubeであり、自分が認知され、また売れるチャンスでもありますから、

もう,死ぬ気で全力投入です。

地下芸人達はいつも一回の舞台で、そこで死ぬ気で演じきる。

逆に側で見ている、太田も上田は、もうテレビタレント化している、

毒を抜かれた芸人です。

太田も上田も、永野より優越にしていますが、私からすると、彼らこそ、テレビタレント化した淋しい芸人の姿です。

地下芸人達も、売れたい,テレビに出たいと思っている人達もたくさんいると思います。

しかしテレビで売れ出したら,当然彼らの芸は、甘くなり、一般化していきます。

アンダーグラウンドで,自分らしい芸を追求するか、テレビで売れるか、

地下芸人達の葛藤がそこにあるのだと思います。

永野のあの猛烈さは、そのギリギリの境界線のところで,必死に踏ん張っている芸人の姿のように見えました。

難しいところですね〜。

私は彼らが売れてもっともっと私達の前で活躍してほしいと思う一方で、

彼らのあの体当たりの殺気も失わないでほしいと思います。

そして私はいつも彼らの生き方や存在に励まされます。

井上靖の小説「あすなろ物語」の

いつか檜になろうなろうと頑張るあすなろの木のように、

そういう芸人の姿や生きざまを、

私はいいなぁと思って眺めています。

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この記事を書いた人

作家。映画プロデューサー
書籍
「原色の女: もうひとつの『智恵子抄』」
「拝啓 宮澤賢治さま: 不安の中のあなたへ」
映画
「どこかに美しい村はないか~幻想の村遠野・児玉房子ガラス絵の世界より~」

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