朝9時から娘の手術が始まりました。約4時間半の手術です。
その間、ジィーっと家族の待合室で待っていたら、
かなり高齢のおじいちゃんも待っていたらしい。
椅子がみんな窓を向いて据えてあるので、後から入って来た人は見えないのです。
手術が終わり名前を呼ばれて振り返ったら、そのおじいちゃんがいた。
その瞬間,もしかしたら、おじいちゃんはおばあちゃんの付き添いに来たのかも、と思い、
あー声をかければ良かったと,後悔した。
執刀医の先生に呼ばれて、
切り取った娘の子宮と卵巣を切開して、中の癌を見せてもらった。
小さな子宮の中に、白い芋虫みたいな癌がいた。
へーとその癌をながめながら、つい
「先生、子宮ってこんなにちいさいのですか!?と、言ってしまった。
子宮は小さな卵よりちいさい。
「この中に胎児がいるってことですか?
こんなに小さいんだー」と感嘆していたら、
「それがねー2キロ3キロになっちゃうんだからね〜」と先生。
「いやー神秘というか,ファンタジーですねー」というと,先生は小さく笑いました。
あの子宮にいる胎児は小豆粒より小さい。
それが人間になっていくのだと思うと,ちょっと胸が熱くなり、
人間は大切にされなければいけないね。
人は幸せにしてあげないといかんのよ、と、
人を幸福にしようとしない社会や国に腹が立った。
先生からは、
順調にいけば抗癌剤も使わないですむかもしれませんよ、と言われました。
手術後麻酔から醒めた娘に声をかけて一旦家に帰りました。
帰るとなんだかグッタリと疲れがでてきた。
少し休んでまた,面会時間に合わせて病院にいきました。
面会時間は15 分リミット。
娘に待合室のおじいちゃんのことを話したら、
娘と一緒におばあちゃんが手術を受けていたそうです。
高齢なおばあちゃんの手術に付き添うおじいちゃん。
やっぱり声をかけておけばよかったと、胸が痛みました。
写真のピンクの小さな花はタイムの花です。

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