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子宮の分厚い筋肉が保護するその小さな空間で、線虫のように、ゴマのように、小さな胎児が懸命に生きて、産まれようとしている

切り取られた子宮は、なんだか大きめのイイダコの頭のようで、 

子宮の分厚い筋肉が保護するその小さな空間で、

線虫のように、ゴマのように、小さな胎児が懸命に生きて、産まれようとしている、と、瞬間的にその胎児の姿をイメージした時、

小さな感動が起きた。

人間は、こんな小さい点のようなものから必死に人間になり、 

やがて生まれて、懸命に生きようとする。

そうならば、

そうならば、人間は幸福にならなければならない。

いや幸福にしてあげなければならない、という思いが、

沸き起こってきた。

そして、自分でもなんだかわけがわからないが、

人々を幸福にすることをサボっている政治に対して、

腹が立った。

今から思うと、そこにはこれからどんどん物価が上がり生活が、そして生きることが、苦しくなるであろという私の中の不安と、

人々を統治するということは、

人間を幸せにする、ということしかない、のに、

お前たちは何をしているのか,という、なぜか、

政治への怒りへと飛躍した感情がうまれた。

もしかしたら家族の控え室で見たおじいちゃんの顔にある心ぼそさを、

私の脳センサーが瞬間的に感知し、

重なったのかもしれない。

また、このところずーっと、私の脳の片隅には、

いよいよ人生の時間が迫る中、

どうしたら人間は幸せになれるのだろうということに対する、

答えが見つからず、

私が、彷徨っている。

そして、

あんな小さな点から生きる人間に対する熱い思いが溢れてくる。

人間は大切にされなければいけない。

人間は、幸せにならなければならない。

強く強く、そう思った。

その為に、私もがんばらねばと。

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この記事を書いた人

作家。映画プロデューサー
書籍
「原色の女: もうひとつの『智恵子抄』」
「拝啓 宮澤賢治さま: 不安の中のあなたへ」
映画
「どこかに美しい村はないか~幻想の村遠野・児玉房子ガラス絵の世界より~」

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