もうだいたいの方は直観的に分かったかも知れませんが、
人間はアナログなんですね。
例えば数字で言えば10に値する仕事をしてください、といわれても、
10きっちり仕事をする人などいません。
勿論サボって10以下しか働かない人もいることはいますけど…苦笑!
たいがいの人は、10以上の仕事をします。
つまり誠意とか責任感とか細やかな気遣いとか
仕事には数値や数字でははかれない、
心の作用が働いているのです。
特に社会を支えている多くの人々の仕事は、
仕事に対する真面目さや誠実さや責任感や細やかな気づかいなどが、
付加価値として、あるのです。
誠実な人ほど、自分の仕事をちゃんとやり遂げようとしますからね。
反対に
投資とかで儲けようとするのは、数字できっちり結果がでますが、
しかしそこには、人間の
関係性による働き、というのが抜けています。
人間社会は、
人間と人間の関係性によって成立しています。
人間と人間の関係性には、
眼には見えない息吹とでもいいましょうか
生々しい神経や感情のやり取りや
心の交換といいましょうか、
そういうものの上に、
社会も、経済も成立しているのです。
お互いに助け合うことが、
なくてはならない社会条件としてあったのが、
人間社会です。
しかし、残念なことに、世界の経済も、日本の経済も、
投資金融経済に、どっぷり浸かりこんでしまいました。
数字が支配し、
投資で儲ける才能のあるヤツに,お金が回ります。
反対に、泥臭く,手間がかかり、細やかな神経を使う仕事や、
お互いに阿吽の呼吸で成し遂げる現場仕事には、
お金が回らなくなりました。
これは社会としてはとても偏った奇形です。
そして、企業もまた、
ホールディングスというシステムが登用されて、
経営と現場が切り離されてしまいました。
脳手術をし,半ば認知になってしまった憲雄氏に、
どうしてホールディングスに反対したの、と
訊きましたら、
社員がちりぢりになる、と答えました。
更に私が、じゃあ会社もちりぢりになるの?と訊きましたら
哀しそうな眼をして、うなづきました。
◯
仕事とは、人間が息吹く中で成立している
はたらき(働き)です。
数字や数値化は結果を表すものですが、
その結果には、
眼には見えない人間の命やたましいが、
はたらき(働き)として込められているはずなのです。
その眼に見えないはたらき(働き)を見るのが
経営者の使命です。
数字ではありません。
データという数値も同じですね。
データの奥にある,眼には見えないものを読み取る。
人間社会がどんどん数値化されていけば行くほど、
そこに
よほどの叡智を付加しなければ,
数値と数字に隷従する奇形な社会になっていきます。
私は問います。
それは人間を幸福にするのか?と。
今こそ、人間を幸福にするにはどうしたらいいかが問われている瀬戸際に、私達はいるのだと、
私は、そう思います。

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