香本博さんの絵は、ご本人も言ってたけど、
彼の暮らしの中で大げさでも大仰でもない日々の中から、ふっとインスピレーションが湧くらしい。
そのワイルドインスピレーションが、
彼の中でエネルギー化し、物語化し、さらに絵に出来上がっては、
素晴らしく幻想的(ファンタジー)になる。
もともと幻想的に描こうと思ってるのではなく、描き上がってみると、
木々が揺れ、
月が語り、
風が取り抜け、
雲が巻き上がっていく。
そこには遠く汽車の汽笛もなり、
通学する子供たちの声も聞こえる。
空一斉にきらめく星が、
一面の蛍たちが、
彼の絵の中で乱舞し息づいていく。
それは、頭の中でこねあげたものではない、
そういうアカデミズムから解放されている香本さんだからこそ、
描けるんだと思うよ。
そして私は時々だけどね、そこに
言葉を書きたくなることがある。
つまり恐れ多くも、
あの山村暮鳥や賢治並みの言葉を
書き添えたくなることがあるんですよ。
でも、書き添えないよ。
なぜならね、
彼の絵は、彼の絵だけで完結しているからね。
ただ、彼の絵を見るたびに、
私の中に詩的言葉が溢れてくる事は間違いない。
○
親友の画家、香本博さんをインタビューしました。
「秩父のゴッホ」とは、私が名づけました。
私が、プロデュースした彼の個展を、
年に一度、
秩父の矢尾デパートでやります。
コメント