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人間はその牧歌的世界を失ったら終わる,その5、道元の「全機」について。

前回一気に、岡潔「情緒が脳を作る」から、道元「全機」更に、

ペンローズの「量子脳理論」までいったが、

今回は道元の「禅」の「全機」について書きます。

「全機」とはすべて,と言う意味です。

森羅万象すべて、地球も宇宙も、そして私達の頭の中も,体の中も全てが、人間にとって必定であり、

「私(人間)が社会が生きる」と言うことはまさに

「草木国土悉皆成仏」と言ういうことです。

道元の言葉を借りれば

「生の全体験が、始め終わりの順にかかわりなく、

大地のすべて、大空のすべてを覆い尽くすものであり、

それこそが、

生の体験であり、死の体験である」

つまりは人間は、それまでの時空の体験世界を有しながら生まれ、

そこからまた更に生きることによって,死を体験していく。

だから自分の⭕️全存在で生き抜けと、言っているのです。

よくよく考えて見れば、そうでしよ、なぜなら

私達は、生まれて,生きて、死ぬ、と言う故人の繰り返しの末に生まれ、

今生きているのですから。

私の脳世界も、身体の世界も、

その連続の上の進化で、

成り立っているのですから。

また私達は、常に自然という地球環境の中でしか生きれず、

そのにに包み込まれて生きているのです。

私達の脳の中も、時空を超えてニューロンの電気が走り回っています。

そのニューロンが作り出す世界も、

それまでの遺伝的世界のデータをベースにしています。

その続きに,

私達独自の世界が更に、構築されていくのです。

もうおわかりですね。

私達の「生」は自然の背景なしには成立しないのです。

なのに人間は、自然を支配し、コントロールし、更に破壊し、

こともあろうに

脳のデータ世界だけを優先したIT、AIの世界が、

あたかも人間世界を幸福にするかのように、思いこんでいる。

しかし、それもインテリ層だけです。

庶民はもっと地べたを生きています。そして、

その地べたを生きているからこそ、

頭デッカチではなく、

人間らしく生きているのですよ。

もう一度、

人間は、その牧歌的世界を失ったら、おしまいなのです。

「全機」ではなくなるのです。

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この記事を書いた人

作家。映画プロデューサー
書籍
「原色の女: もうひとつの『智恵子抄』」
「拝啓 宮澤賢治さま: 不安の中のあなたへ」
映画
「どこかに美しい村はないか~幻想の村遠野・児玉房子ガラス絵の世界より~」

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