前回一気に、岡潔「情緒が脳を作る」から、道元「全機」更に、
ペンローズの「量子脳理論」までいったが、
「全機」とはすべて,と言う意味です。
森羅万象すべて、地球も宇宙も、そして私達の頭の中も,体の中も全てが、人間にとって必定であり、
「私(人間)が社会が生きる」と言うことはまさに
「草木国土悉皆成仏」と言ういうことです。
道元の言葉を借りれば
「生の全体験が、始め終わりの順にかかわりなく、
大地のすべて、大空のすべてを覆い尽くすものであり、
それこそが、
生の体験であり、死の体験である」
つまりは人間は、それまでの時空の体験世界を有しながら生まれ、
そこからまた更に生きることによって,死を体験していく。
だから自分の
全存在で生き抜けと、言っているのです。
よくよく考えて見れば、そうでしよ、なぜなら
私達は、生まれて,生きて、死ぬ、と言う故人の繰り返しの末に生まれ、
今生きているのですから。
私の脳世界も、身体の世界も、
その連続の上の進化で、
成り立っているのですから。
また私達は、常に自然という地球環境の中でしか生きれず、
そのにに包み込まれて生きているのです。
私達の脳の中も、時空を超えてニューロンの電気が走り回っています。
そのニューロンが作り出す世界も、
それまでの遺伝的世界のデータをベースにしています。
その続きに,
私達独自の世界が更に、構築されていくのです。
もうおわかりですね。
私達の「生」は自然の背景なしには成立しないのです。
なのに人間は、自然を支配し、コントロールし、更に破壊し、
こともあろうに
脳のデータ世界だけを優先したIT、AIの世界が、
あたかも人間世界を幸福にするかのように、思いこんでいる。
しかし、それもインテリ層だけです。
庶民はもっと地べたを生きています。そして、
その地べたを生きているからこそ、
頭デッカチではなく、
人間らしく生きているのですよ。
もう一度、
人間は、その牧歌的世界を失ったら、おしまいなのです。
「全機」ではなくなるのです。

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