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豊かな社会とは、さまざまな専門分野に潤沢に人材があふれ・・・。

豊かな社会とは。

便利でたくさんの物が溢れ、安全で安心なのが、豊かなのだろうか…。

豊かとは、さまざまな専門分野に潤沢に人材があふれ、

卓越した技術をもつ職人や熟成した労働者や、或いは見識の高い経営者がいて、

人間の力が大いに発揮され合う社会だと私は思う。

この間の日本は、本当は長い年月で磨き上げた伝統技術やら知識を、

なんと乱暴に、おしげもなく、廃らさせてしまったことか。

安いとか、お得という商業のマインドコントロールにのせられて、

人の手が掛かり中身が深いものが安っぽい量産品に取って代われた。

いいものには、人の手がかかっている。

人の手がかかったものは、それなりの対価を払わなければならない。

そして中川吉右衛門さんが吠えたように、

人間が、誠実に生きようとするなら何も仰々しく、

お題目を掲げなくとも、ごく自然に、そう言う社会になって行くだろう。

しかし、 しかし、違うんだね、現実は。

物欲と、消費欲に取り憑かれた文明は、

最終的には人間の手から技術や知識が奪われ、

人間が人間力を発揮する事を奪うかもしれない。

そして、一番大切なことは人間は、考える葦であるが、

その考える、と言う事すら、 消費してしまったかもしれないのだ。

これから人間は、社会をどうするつもりなのか。

流れに流されず、私達は、立ち止まって考えなくては、と思います。

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この記事を書いた人

作家。映画プロデューサー
書籍
「原色の女: もうひとつの『智恵子抄』」
「拝啓 宮澤賢治さま: 不安の中のあなたへ」
映画
「どこかに美しい村はないか~幻想の村遠野・児玉房子ガラス絵の世界より~」

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