この世は人々の、脳が作り出すものである。
厳密にいうと、
脳と身体が、作り出す幻想です。
世の中とは大半は他人が作り出した世界でもある。
それに、どう反応するか、
それと自分を、
どうすり合わせて行くか、で
自分の世界が、
成立していく。
そう考えると、最終的には、
自分の世界、自分の生き方を、どのように成立させるかは、
全て、自分の仕事なのである。
出久根達郎著「七つの顔の漱石」を読むと、
漱石も、若き武者小路実篤に宛てた手紙では、
二人とも、やっぱり厭世感に悩まされている。
その厭世感に、どのような答えを出し行くか。
その悩む姿に、私は少しホッとしている。
あゝ私だけではないんだな、
漱石先生も武者小路実篤さんも、
みんな悩んだんだな。
それが、漱石最後の作品「ガラス戸の中」のあの
「それなら死なずに、生きてらっしゃい。」
の言葉に、凝結されている。
世にまみれず、世を突き放し、
それでも、
袖擦り合うその微かな縁を大切に、
かろうじて、
私自身も世の一員として、
生きて、
おります。

コメント