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福翁自伝!さすがの福沢諭吉!

「福翁自伝」を読み終わりました。

いいですね~!

福沢諭吉翁、大したものです。さすが一万円札です。

そして抜群の明晰さです。

福沢は、幕末の頃にすでに

人間は生まれながらにして

みんな平等である、という意識をもっています。

それは彼の理念としてはではなく、

<実感>としてそれを思っていた、というところが

スゴイです。

理念とは、こうあるべきで、という理想の意識で

こうあらねばならないと、自分の精神のあり様の考え方ですが、

彼の場合は、生き方そのものが、自由であり、

そういう<根性>がある。

彼は階級意識や身分制度が大嫌いなのです。

幕末の当時、佐幕か尊王か、攘夷か開国かと、

口角泡をとばして、さらに殺し合いまでする中で

福沢だけは、冷めていて、その外側にいる。

この頭の良さはどこから来るのだろう。

さらに彼自身は、蘭学を学びながらも、

横浜に行った時、

それが全く通用せず、おそらくこれからは

世界に通用するのは英語だということに気づく。

当時そう気づいたのは、福沢一人かもしれない。

適塾の先輩大村益次郎などにも英語を勧めるが

オランダ語一辺倒の益次郎は

見向きもしない。

当時はオランダ語が主流でした。

そして彼は、幕末の騒動には見向きもせず、

今は開国に決まっているだろう~と、

自分から進んで咸臨丸に乗り、

アメリカへと見聞にゆく。

その後ヨーロッパにも積極的に

見聞に行きます。

「福翁自伝」を読んでいても、

これは口述筆記なのですが、

わかりやすく、力みのなさや、軽妙さには

感心します。

やっぱ、才能があるんですね~。

どうしたら、こんなに世の中や、物事が見えるのだろうと

思いますが。

ただ、自分に対する信頼と依拠と、

そして自分の見聞きすることに対しての

正直さかと思います。

彼の中では、

自分の感性をごまかさない、とでもいいましょうかね~。

自分が感じた事、思ったことを、そのまま軸にして

思考が巡らされている。

そして距離感でしょう。

福沢がしきりに言っているは

自分の自立、独立性で、

他者や世の中にまみえず、

ちゃんと理性の距離を保っている。

その絶妙な距離感というのを表しているのに

<大親友は一人もいない>という言葉です。

友だちは沢山いて、交流するが

しかし、そんな友達とも、ベタつかない、距離を持つ。

ということでしょう。

福沢も、地球儀を手にもって

眺めていた人間のひとりだと

思います。

頭が古い、というタイトルでこのシリーズをはじめましたが、

頭がいつもイキイキとしているためには、

福沢のこの距離感と、そして

対象や世間を、

いつも遠距離から、そして

等距離に、

その全体を眺める視界力が

必要なように思います。

そして、もう一つは感情の処理でしょう。

好き、嫌いにとらわれず、

卑屈にならず、

あえて新しいことをやってみる。

最後に、お伝えしたいのは、とても面白いエピソードがあります。

福沢が感情的に個人攻撃した人物がいます。

それが勝海州です…笑!

自分が発行してしている

「時事新報」の新聞記事で、<やせ我慢の説>という記事を書きます。

勝海舟は、江戸城を開城し、内乱を避けた功績は認めるが、そのあと

明治の新政府に厚遇されているのは、

いかがなものか、ということで、勝はやせ我慢が足らない、と

批判しているのです。

勝はもともとひいお爺さんがあんまさんであり、

あんまさんと高利貸しで大儲けしたお金で

武士の株を買いました。

だから勝海舟は生粋の武士かというと

おそらく町人の血や文化もたくさん入っていたと思います。

どちらかと言えば勝は世俗的な人物です。

それに比べて福沢は下級藩士ではありますが、生粋の武士の系譜を持ちます。

二人は咸臨丸で一緒にアメリカにいきますが、

当時から福沢は勝のことが嫌いなようでした・・・苦笑!

福沢は俗物が大嫌いだと、思いますよ!!

まあ、私から見ると、福沢はさしずめ、ジャーナリストというとこで、

反対に勝は政治家でしょう。

そして人間として、男として面白味があるのは勝のほうかしらね~!

でも、勝はお妾さんが数人もいたらしいから、

女として幸せだったのは

福沢の奥さんのお錦さんのほうかもしれませんね。

福沢は当時には珍しい男女平等を説き、

妾の風習を批判した人です。

福沢諭吉にしても、勝海舟にしても

幕末、明治の人のスケールの大きさを感じます。

なにか、そういう意味では当世は

もう、小者ばっか、と感じるのは、私だけでしょうかね~苦笑!

小者がうろちょろして、

世間を騒がせて、

どうなってるんだと・・・とね。

まあ、そんなところです。

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この記事を書いた人

作家。映画プロデューサー
書籍
「原色の女: もうひとつの『智恵子抄』」
「拝啓 宮澤賢治さま: 不安の中のあなたへ」
映画
「どこかに美しい村はないか~幻想の村遠野・児玉房子ガラス絵の世界より~」

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