このところ、言葉について書いているが、今日は文章について。
文章には、二種類あって、
言葉が、言葉だけで、どんどん読む人の脳の言葉を刺激して、映像ではなく、
言葉だけで意味や内容わかってゆく場合がある。
後者の場合は、完成度が高い言葉芸術の世界であり、
力強い言葉世界です。
ただ、これも、言葉が練度されていないと、なかなか難しいのですよ。
※ 例えば鴎外なんかそうだね。
今回、ひさびさに、言葉がどんどん飛び込んでくる、ルポルタージュを読んだ。
○
遠野から本が届いた。
遠野の早池峰神社の近くにできた
私設の図書室というかギャラリー
「やませみ文庫」のオーナーが送って下さった、
「本を読む小屋」 という小冊子です。

その小冊子の聞き書きの記事、
「わらべは自分の手で閉めたかった」は読み終えて、とても心地良かった。
「わらべ」は、1日三本しかバスが通っていない遠野の奥の大出という地域にあり、
渓流釣の人々に愛された民宿らしい。
バスの運転手を40歳でやめたオーナーが、ふるさと遠野に帰り、
民宿を始めたいきさつから、やめるまでのエピソードが、素朴に語られている。
特に大きな成功を望むでもなく始められたその民宿が、いかに心地よく、
楽しいものであったかが、伝わってくる。
宿が大変な時や、忙しいときには、地元のおばちゃんが手伝ってくれる。
そういう人間の繋がりが、羨ましい。
聞き手のルポライターの謙虚さがそのまま語り手の人柄を引き出しています。
いいね〜。
「やませみ文庫」問い合わせは写真を見てくだい。

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