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芸術生活その7、人間はひとりぼっち!

人間はひとりぼっちじゃないよ、というのは、子供の文化です。

現代は、

人間はひとりぼっちだよ、と言うのが大人の文化だ、という事が、

分からない大人が、ゴッソリいる。

つまり、成熟した文化、達観した文化が、

この国からは、消えつつある、という事です。

人間は孤独であり、 

人間は断然を介してしか繋がれない。

成熟するとは、

いかに自分の孤独を引き受け、

一人で死ぬ覚悟をもつかであります。

その高度に覚醒した文化を、

この国の大人達が失いつつある、という事です。

代わり氾濫しているのが、安易なヒューマン幻想や異常ともいえる同調圧力であり、

同調圧力をかける方も、かけられる方も、
自立しておられず、共依存の中を生きています。

共依存とは、お互いを幻想化して、
寄りかかり、

その精神世界は自立しない幼児性のままだということです。

以前は、詩人も文学者も、芸術家も、さらには宗教家も、

孤独に対する心得があった。

そこには彼らの使命感があり、

人間の現実を誤魔化さず見据え表現する厳しさを、

彼らは請け負っていた。

人間はひとりぼっちである。

この厳粛なる孤高の崖に立って周囲を見渡した時、

初めて自分と同様に懸命に生きる他者への
共感と労りが生まれる。

目には見えない暗がりを自力でさぐりながら生き、
さらに他者との共存を模索するその時こそ、

あゝみんなも頑張ってるなぁ〜、と

愛が生まれ、

人生が逞しく綴られていくのだと、

私は、

思います。

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この記事を書いた人

作家。映画プロデューサー
書籍
「原色の女: もうひとつの『智恵子抄』」
「拝啓 宮澤賢治さま: 不安の中のあなたへ」
映画
「どこかに美しい村はないか~幻想の村遠野・児玉房子ガラス絵の世界より~」

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