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エッセイその15、立花隆さんの言葉にはげまされながら。

立花隆さんとは一度だけ西武線の池袋駅改札ですれ違った。

アレっと思ったら立花さんで、

その白っぽいジャンパーを着た後ろ姿を見送った。

立花さんの本は新刊が出るたびに読んだ。

世の中を、現実を、

どのようにリアルに見たら良いのかのヒントを得たいと読み、

そこで紹介されている本も,可能な限り読んだ。

昨日、立花氏と大江健三郎氏の対談を再度読み返した。

立花さんも大江健三郎氏も,人間の、そして日本の行く末を案じながら亡くなられた。

「幾つもの問題が,手直しのきかない、後戻りのきかない大きな危機へ向かって進行している」と。

そして私も案じている。時々どうしていいかわからなくなり落ち込む。

私にできることなどたかが知れており,本当に微細な事しかできない。

書くこと、そして能勢監督の力を借り映画を作る事くらいしかできない。

しかし立花さんの

「負け続けてもいい。自分の意思をもちつづけろ!」

と言う言葉に励まされる。

この「負け続けても」と言う言葉は

恐らく世間の壁を前にして立花さんも、

圧倒的少数派として、

世間の壁の前で自分の言葉が突き進まない事に、

絶望や憔悴があったかも知れない。

私もしばしばその絶望感に陥いる。

しかし自分の意思を持ち続ける事なんだね。

それが大切なんだね。

そう言いながら私は自分を励ましている。

今また能勢監督と一緒に,三本めの映画(動画)に取り組んでいる。

大切なことを伝えたいと思っている。

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この記事を書いた人

作家。映画プロデューサー
書籍
「原色の女: もうひとつの『智恵子抄』」
「拝啓 宮澤賢治さま: 不安の中のあなたへ」
映画
「どこかに美しい村はないか~幻想の村遠野・児玉房子ガラス絵の世界より~」

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