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エッセイその27、言葉が空中を飛んでゆく。

言葉が空中を飛んでいく。

意味不明のまま飛んでいく。

飛んでいく言葉を見送って

私はヤレヤレと思う。

人生もそんなものかと思う。

訳もわからず自分のしたことが

自分を離れて飛んでいくのである。

つまり最初から、しかつめらしく理論を敷いて、

その計画通りにことが運ぶわけがない。

言葉もアッと思った時にはもう、

自分を離れて飛んでいく。

あとは相手がどうとるか。 

言葉が着地点に着く事もあるけど、

空中分解して落下することもしばしばで。

とにかく生きる事は訳がわからない。

その訳がわからない中を私達は、

どうにかこうにか歩いている。

私達はいつも、

そういう不可解を抱えて生きている。

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この記事を書いた人

作家。映画プロデューサー
書籍
「原色の女: もうひとつの『智恵子抄』」
「拝啓 宮澤賢治さま: 不安の中のあなたへ」
映画
「どこかに美しい村はないか~幻想の村遠野・児玉房子ガラス絵の世界より~」

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