新自由主義とは、小さな政府を以て、さまざまに規制を緩和し,できるだけ市場原理に任せた統治をしようとする主義です。
しかし,その結果、経済はとんでもない金融至上主義に陥りました。
出来るだけわかりやすく,簡単に書いていきます。
人間は大地を耕し、作物を育ててそれを売り買いして,経済が成立していきました。
そこに貨幣という交換システムが生まれ、市場が生まれて来ました。
その頃は大地,生産物、そしてお金は人間の生活の中で、
目に見えるものとしての価値貨幣としてありました。
例えば土地は、農民なら生産物を産み出し,また市民にとっは住むためのその人間固有の大切な価値をもつものでした。
しかし金融市場というのは、そういう固有性から価値を切り離し、
誰にでも転売できる金融商品へと変えてしまいました。
土地バブルなんて,まさにそうだったでしょ!
それに企業も国民もおどりましたね〜。
私に言わせりゃー、知的文化や価値がどんどん壊され、
金だけが化け物のように動き支配する、そういう現象です。
なぜそれが始まったかと言うと、
第二次世界大戦で,勝利し、また東西冷戦でも勝利したアメリカが,
ドルを以て世界を覇権する戦略として、金本位制の「ブレトン・ウッズ」を崩壊させ、
変動為替相場制へと移行し、
更に
国際資本移動に対する規制を緩和したからです。
そしてねー、日本もねー、それに続けと、
真似しちゃったのよ。
つまりリベラリズムとグローバリズムというのを利用して、
国境の壁を低くして、
誰でもが参加でき、更に、
外国からの投資をしやすくして、
短期的な株価の上昇をめざし、
それに基づく,と言ったら聞こえがいいけど、
経済を短期決戦の株価で儲けるような仕組みにしてしまった,
ということです、新自由主義の小さな政府で…。
ゆっくり時間をかけて、知力や知性(文化)を育てて、普遍的な価値を作り出すのではない世の中にしちまった,ということです。
その結果製造業は衰退し、
株価優先の企業は、社員労働者搾取し、
労働賃金をあげることより、
いかに高い株の配当金を株主に提供するかの方へ、
目がいっちゃいだした,ということです。
何年かまえのマスコミで、
会社は株主の為にある、なんて言葉が,当たり前のように罷り通りましたね。
どこでボタンを掛け違えたのか、世界はどんどん金融経済へと呑み込まれていきました。
長期の経済の停滞、製造業の衰退と技術革新の鈍化、
そして知性と知力の劣化はまさに、
この金融優先経済と、
金(株価)至上主義がもたらしたものだと、私は考えます。
そしてそれは、今だに新自由主義のマインドから抜けきれない、
政治家や経済団体や国民の意識もが
原因としてあると、
私は思います。
コメント