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田下憲雄メッセージ集「会社は社員を犠牲にしない」その序章5,新自由主義とは何か、そして金融経済とは?

新自由主義とは、小さな政府を以て、さまざまに規制を緩和し,できるだけ市場原理に任せた統治をしようとする主義です。

しかし,その結果、経済はとんでもない金融至上主義に陥りました。

そもそも金融経済の正体は何であるかを、

出来るだけわかりやすく,簡単に書いていきます。

人間は大地を耕し、作物を育ててそれを売り買いして,経済が成立していきました。

そこに貨幣という交換システムが生まれ、市場が生まれて来ました。

その頃は大地,生産物、そしてお金は人間の生活の中で、

⭕️目に見えるものとしての価値????貨幣としてありました。

例えば土地は、農民なら生産物を産み出し,また市民にとっは住むための⭕️その人間固有の大切な価値をもつものでした。

しかし金融市場というのは、そういう固有性から価値を切り離し、

誰にでも転売できる金融商品へと変えてしまいました。

土地バブルなんて,まさにそうだったでしょ!

それに企業も国民もおどりましたね〜。

私に言わせりゃー、知的文化や価値がどんどん壊され、

金だけが化け物のように動き支配する、そういう現象です。

なぜそれが始まったかと言うと、

第二次世界大戦で,勝利し、また東西冷戦でも勝利したアメリカが,

⭕️ドルを以て世界を覇権する戦略として、金本位制の「ブレトン・ウッズ」を崩壊させ、

変動為替相場制へと移行し、

更に

国際資本移動に対する規制を緩和したからです。

そしてねー、日本もねー、それに続けと、

真似しちゃったのよ。

つまりリベラリズムとグローバリズムというのを利用して、

国境の壁を低くして、 

誰でもが参加でき、更に、

外国からの投資をしやすくして、

短期的な株価の上昇をめざし、

それに基づく,と言ったら聞こえがいいけど、

経済を短期決戦の株価で儲けるような仕組みにしてしまった,

ということです、新自由主義の小さな政府で…。

ゆっくり時間をかけて、知力や知性(文化)を育てて、普遍的な価値を作り出すのではない世の中にしちまった,ということです。

その結果製造業は衰退し、

株価優先の企業は、社員????労働者搾取し、  

労働賃金をあげることより、

いかに高い株の配当金を株主に提供するかの方へ、

目がいっちゃいだした,ということです。

何年かまえのマスコミで、

会社は株主の為にある、なんて言葉が,当たり前のように罷り通りましたね。

どこでボタンを掛け違えたのか、世界はどんどん金融経済へと呑み込まれていきました。

長期の経済の停滞、製造業の衰退と技術革新の鈍化、

そして知性と知力の劣化はまさに、

この金融優先経済と、

金(株価)至上主義がもたらしたものだと、私は考えます。

そしてそれは、今だに新自由主義のマインドから抜けきれない、

政治家や経済団体や国民の意識もが

原因としてあると、

私は思います。

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この記事を書いた人

作家。映画プロデューサー
書籍
「原色の女: もうひとつの『智恵子抄』」
「拝啓 宮澤賢治さま: 不安の中のあなたへ」
映画
「どこかに美しい村はないか~幻想の村遠野・児玉房子ガラス絵の世界より~」

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