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エマニュエル・トッド「西洋の敗北」、なぜアメリカ,西洋は敗北していくのか、その4、世界を現象学的にみていく!

この本を読んで私がハッとしたことがあります。

それは私達の思い込みです。

あまりにも単純に、自由主義と共産主義を振り分け、定義していたのではないか、と、気づいたのです。

また、プーチンのロシアが世界制覇を目論んでいるのではないか、というのは、単純な疑心暗鬼ではないかとも。

学者であるトッド氏の目は冷静で違っていました。

彼は人口の増減率,出産率,死亡率や経済のさまざまなのデータを駆使して、

人類学的なリアルな視点で世界に起きている現象を分析していきます。

そして、

世界のあれこれはすべて、

人間が起こす🔴現象なのですね。

なぜ,その現象が起きるか。そして、現象には、

起きる根拠、原因があり、

それは、極めてロジックなことであること。

この本のタイトルの西洋諸国とアメリカの敗北にも、ちゃんと根拠があり、

なんとなくウクライナ戦争が起きたのでもなく、

そこにはそこに至る原因と結果があり、

それは、極めてロジックな現象として、

そうなったんだという事です。

その現象の裏には、

世界がまるで、アメリカと西洋諸国を中心に回っているかのような錯覚と奢りをしたツケが、

今、彼らの国で起きている。

一つの例をあげると、

これまでの世界観では、

共産主義国と自由主義国とが対立し、

お互いにせめぎ合う、という思い込みの上に、東西冷戦がシステム化されていたが、

果たして本当に、そうだろうか?と私は考えるのです。

例えばロシアの気候風土,家族形成の形,伝統的なロシア人の気質、更には歴史的な背景とツアーリズム政治下の抑圧など、

それはアメリカとは全く🔴ベツモノの世界です。

それぞれはそれぞれの国に適したイデオロギーと生産性を駆使しているのであり、

アメリカ圏の国が共産化するのを恐れていても、それは本当に共産化するであろうか?

そして、もしアメリカに共産主義が発生しても、

アメリカは共産主義の国になるだろうか?

つまり存在条件がまるで違う!

もうひとつ著実な例として、

ロシアは共産国となり、そして共産圏としてのソ連連邦を築き、

しかしそれは崩壊してしまいました。

つまりそこには、

ロシアとロシア人の独特な世界があり、それが共産国へと向かい、

更には、自国に似せた、と言いますか,

同じような政治体制の国々を支配し、連邦化したけど、

失敗した、という事です。

つまり、共産主義は、ロシアではある程度効果的ではあったけど、

他の国にとっては、無理があったり矛盾が露呈してりして、

潰れた,という事でしょう。

私が何を言いたいか、というと、

それぞれの国には、それぞれの生存条件があり、

それぞれの気候風土、民族性や歴史条件があり、

それぞれの経済発達のシステムがある。

それが共産主義に適しているか、自由主義に適しているかは、

わからない。

むしろ、世界のさまざまな事情や環境の国々を一律に、

一つのイデオロギーや、経済システムに嵌める事が、

いかに陳腐で,愚かな事であるか、

という事です。

ソ連連邦も、東西対決も、

どだい、そうことを無視した、

思い込みの産物ではなかったか、

と、今更ながら思うのです。

そしてなぜ、そんな風に短絡化してしまうかについては、

人間の潜在下にある不安と恐れの

防衛本能が、

世界を短絡的に見てしまう誤ちを犯した。

ドットさんによれば、

むしろソ連連邦が崩壊し、

厄介でお荷物な国々を手放すことができ、

ロシアは、ホッとしただろう、と書いています。

ほんとにそうかもねー。

だからプーチンが、やたら覇権をしてまた再び、

厄介なソ連連邦の二の舞いをやるとは、思えないのです。

むしろ彼は目の前ののNATOからの防衛と経済の安定を図るために、ウクライナを侵略したのではないか、と思います。

その防衛基地として、

ウクライナにある、事実上のロシア語圏であるドンパス地方と、

クリミア半島を制したかったのではないか、と思います。

そしてアメリカや西洋は,ウクライナ戦争の罠にはまり、

その無能さや軍事力の限界や、事実上の衰退が、晒されてしまった。

どこの国でも,その経済力や軍事力には限界があり、また内部にはさまざまな国内事情があり、

おいそれとは世界制覇など,できるはずがないのです。

私達は何か見えないもの、本当は実体のないものを思い込んだり,脅かされたりしてはいないだろか。

その上で、私が最も大変危惧するのは、

日本がアメリカのように、アイデンティティが崩れてしまうことです。

日本人が、日本の伝統文化や、日本的規範とアイデンティティを失うことです。

もうかなり日本は壊されてしまったと思います。

次回はそのことを書きたいと思います。

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この記事を書いた人

作家。映画プロデューサー
書籍
「原色の女: もうひとつの『智恵子抄』」
「拝啓 宮澤賢治さま: 不安の中のあなたへ」
映画
「どこかに美しい村はないか~幻想の村遠野・児玉房子ガラス絵の世界より~」

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