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◆<田下啓子痛快エッセイ>あゝもう二度と生まれてきたくはないな~!その6,安直に役を作らないで頂きたい。

ドクターXで看護師長を演じる高畑淳子さんは、本当に見事でした。
歩く姿、直角に礼をする姿、
使命感に満ちた表情、
台詞は滑舌が素晴らしく、
マージャンの手さばきも、
何から何までが白木看護師長であり、見ていて本当に気持ちが良かったです。

それに比べて、シリーズ7の広報室長三国蝶子を演じた杉田かおるさんは、どうしたんでしょうか。

まるで平凡で、締まりのない女性で、
広報のエキスパートの三国蝶子室長は、いったいどこにいたのでしょうか?

同じ広報室長の草刈民代さんも棒演技でしたが、
しかしその立姿はキリリと気持ちが良かった。

役づくりは気負いすぎてもわざとらしくなります。

だから西田敏行さんのような軽妙さは名人級で、
誰もができる訳では有りません。

あそこまでいかなくても生瀬さんや吉田鋼太郎さん、

勿論エンケンさも勝村さんも鈴木さんも、
きっとそれぞれの役づくりを周到にやっておられると思います。

優れた演技を見るととても満たされます。
それが極悪人であろうと、 
拍手を贈りたくなります。

これはある俳優さんがインタビューで話しておられたのですが。

もう、救いようがない悪人を演じる時でも、そこに、その人間のどこか何がいいところを想像して見つけだす。

つまり、例えば殺人犯の中にも、

その人間がどうしてもそうせざるを得なかった、その人間の事情と言うか、宿命と言うか。

そんな人間でも、どこかで優しかったり、
そういうものを突き詰めて自分の身体と心に入れるのだそうです。

そうでないと、たいへんな負荷を
役者さんは負ってしまいます。

救いようが無い人間を演じる時、
その役者さんに、どれ程ストレスがかかるかと思うと、
つくづく大変な仕事だなぁと思います。

でも、くれぐれも、安直に役を作らないで頂きたい。

逆に演じ切った後の爽快感を
是非味わって頂きたい。

上手い演技を見た後、

私達は、そこから、沢山のエネルギーや、
勇気を貰うのですから・・・。

これは冬薔薇です。俳句の季語では冬薔薇と書いて「ふゆそうび」と読みます。
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この記事を書いた人

作家。映画プロデューサー
書籍
「原色の女: もうひとつの『智恵子抄』」
「拝啓 宮澤賢治さま: 不安の中のあなたへ」
映画
「どこかに美しい村はないか~幻想の村遠野・児玉房子ガラス絵の世界より~」

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