頭がヌルイ人は自分と他人との境界線があいまいである…自他の分離ができていない。
こういう人は自分と他者との違いをわきまえず、平気で境界線を越えてくる。
頭が鋭い人は、自分と何人の境界線をしっかり心得ており…自他の分離がしっかりできている。
そこを越境しない、という礼儀を知っている。
その礼儀をわきまえている人は、決して他人のドメインの中にズカズカと、
或いはうかうかと、入ってこない。
困った事に現代は、この自他の分離ができていない人がほとんどです。
人間は、自分以外には関心はなく、
ましてや他人のことなどどうでもいいのである。
しかるに、自他の分離が出来ていない人は、
自分と他人とをごっちゃにして、
自分のことがまるで他人にも当てはまるような感覚にいるから、
これがめんどくさいし、トラブルの基になる。
正月の年賀状に、やたら子供の写真や、ファミリーの写真を載せてくる人がいる。
そんな年賀状を送ってくる人を見ると、
この人は脇が甘いな~、客観性がないんだ、と思う。
となると、仕事もどこか甘いはずだよ・・・。
仕事こそ、客との理性な距離感が大事だからね。
それが取れないと、旨く事が運ばないからね。
私は、武士の孫娘として母親から、かなり厳しいしつけを受けたから、
そこらへんの弁えを厳しく持っている…苦笑!
第91代の総理であった福田 康夫さんが、記者に対して、
「あなたと私はちがうんです。」と叱責した言葉は、本当にその通りである。
彼の名言は、オリンピック選手に「せいぜい頑張ってください」と言ったことで
これは世間から叩かれたが、私などはオリンピックなんかは
せいぜいその程度のことだと思っていたらから、思わず苦笑した。
福田康夫さんは頭が良い人であったと私は記憶している。
大衆に忖度しない、大衆に迎合しない、大衆に熱狂しない。
政治家の本領とは、そういう風にいつも醒めて、しかし大局を見渡し、
事の本質を掴み、小局で緻密に政治を実行してゆく頭脳が
在ることだと思う。
そういう政治家はもう、誰もいなくなった。
何事も『あなたと私は違うのです。』が、正解です。
それは夫婦、親子、友人でも、同じです。


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